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配当利回り5.79%の【NGG】ナショナル・グリッドの気になる権利落ち日と増配・減配状況

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【NGG】ナショナル・グリッドは、私のポートフォリオ組み入れ銘柄の一つです。送電、ガス供給事業を柱とする安定的な公益銘柄の【NGG】ナショナルグリッドは、高配当長期投資に向いている銘柄として私はポートフォリオに組み入れてます。

2000年にニュウヨーク州に本社を置くNew England Electric Systemを買収、2006年2月にニューヨークに拠点を置くアメリカ第5のガス供給事業者KeySpan Corporationを買収したことにより、英国だけでなく米国でも送電、ガス供給事業をおこなっているのが強みです。

配当利回り5.79%のNGG長期保有効果の確認

日本の電力会社の配当は、震災後低く抑えられていて、東京電力、関西電力は無配です。比較的、高配当を維持している中国電力でも、税引き前配当利回りは3.55%(2018年8月25日現在)です。

では、高配当の税引前配当利回5.79%の【NGG】ナショナル・グリッドを100万円分保有した場合の資産推移はどのようになるでそうか。年間配当を機械的に再投資する複利効果を確認していきます。

ADR銘柄には、米国配当税10%はかからないので、日本の税金だけを考慮して検討することにします(英国ADR銘柄の手数料は非常に小さいので簡単のためにここでは考慮しません。証券会社の購入手数料についても影響は小さいため未考慮)。

100万円×5.79%=5万7,900円(税引き前年間配当)

 

配当にかかる日本の税金は、(所得税+復興特別所得税:15.315%)、(住民税:5%)の2つなので、税引後の手取り配当は、税引き前の配当の100-15.315-5=79.685%分となります。計算すると

5万7,900円×0.79685=4万6,138円(税引き後年間配当)

ついでに、税引後の利回りを計算していおくと、

5.79×0.79685=4.614%

 

年間不労所得4万6,138円は大きい!!では、長期投資の醍醐味の複利効果を見てみましょう。ここでは、20歳で100万円保有して、60年後の80歳まで保有し続けた場合として検討しました。

投資資産の推移を見ると100万円の元本が、

10年後 150万円
20年後 235万円
30年後 369万円
40年後 580万円
50年後 911万円
60年後 1,497万円
になっています。複利運用の効果は絶大です。投資するのであれば、できるだけ早く始めて、長生きするにかぎります。

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実際の運用では、株価の変動や、配当の増減があります。上表の運用成績とするためには、長期投資では、まずは、配当が安定して出ているのかが気になるところです。次にNGGナショナル・グリッドの過去の増配・減配状況を見て行きます。

増配・減配状況 NGGは連続増配株?!

公益事業株のNGGは、安定株に分類できます。ここが大きな魅力だと思いますが、一方企業成長に伴う、大幅なキャピタルゲインはあまり望めないとも言えます。ですから、NGGナショナル・グリッドの過去の増配・減配状況の確認は非常に重要です。

それでは、NGGの1株配当(DPS)と増配率を見て行きましょう。グラフを見やすくするために1998年(44.7ペンス)と2017年(84.375ペンス)の特別配当は除外しています。

 

イギリスポンド建てでみると2011年の1回だけマイナス5.5%の減配になったことはありますが、過去20年間増配を続けてきたことが分かります。非常に優秀です。

2013年過ぎからは、増配率が1~4%と落ちているのは気になりますが、増配できるだけの財務状況であること、株主還元に積極的なことが確認できます。

NGGのような送電、ガス供給会社の強みは、インフレなどの設備費の圧迫などで利益がでなくなった場合、電気料金、ガス料金の値上げを行えば価格転嫁できることです。間違った経営さえしなければ、会社が無くなることはありません。

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(出典:Dividends paid on National Grid plc Ordinary shares

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 NGGナショナルグリッドの権利落ち日 

米国株長期投資は、手間があまりかからないので、私のようなサラリーマンに適した不労所得をゲットする方法です。普段、株価はあまり気にしていませんが、権利落ち日と配当の支払日は確認しています。配当の再投資のタイミングを計るためです。

NGGナショナル・グリッドの過去の配当落ち日(ex-Dividend date)と、現地ベースの配当支払日は次のようになります。日本の証券口座への入金は、だいたい3営業日後ぐらいになるのが普通です。

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配当を貰うのではあれば配当落ち日までに、株を購入すれば良く、NGGの場合5月末と11月20日ごろが配当落ち日になります。

毎年、微妙に配当落ち日は変わるので、私の場合、権利落ち日が値がづいてきたらDividend.comというサイトで配当落ち日を確認し購入しています。

NGGの配当支払日は、1月10日ごろと8月中旬の年2回になります。

NGGナショナル・グリッドの基本情報

ティッカー:NGG
本社:イギリス
配当利回り:5.79%
1株配当:年間4.08ドル。
配当性向:103.8%
連続増配年:7年

NGGナショナル・グリッドは英国ADR銘柄です。現地源泉徴収税が必要無い、NISA口座での購入にお勧めの銘柄です。

NGGナショナル・グリッドの5年、10年チャート

10年間の株価チャート(月足)

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NGGは2016年か中旬から下落傾向にあります。公益セクター株は、良くも悪くも株価が安定しているため、好況次は売られやすくなる傾向があります。

リーマンショック時の株価36.8US$を下値と考えると40US$台であれば買い増ししていきたいと考えています。

現在、私は、NGGを平均取得単価52.96US$で保有しているのですが、今後はの買い増し時には、できるだけ平均取得単価を下げていきたいですね。 

 5年間の株価チャート(週足)

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NGG ナショナル・グリッドの売上と利益

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NGGナショナル・グリッドの売り上げは、ここ10年間横ばいで安定しています。2017年に純利益が大幅に上がっているのは、2016年にロンドン北部のガス供給事業の持分61%を中国の投資家グループに売却しましたためです。この権益の売却によって特別利益40ポンドが発生しました。

NGG ナショナル・グリッドのキャッシュフロー

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電力関連企業の特徴ですが、投資キャッシュフローが多いです。送電網とガス配管を保有しているので、そのメンテナンス費用がかかる為です。

多額の設備費用が毎年かかりますが、フリーキャッシュフロー比較的安定して創出できているので経営は全く問題ありません。

NGG ナショナル・グリッドへの投資のメリットデメリット

NGGナショナル・グリッドへの投資のメリット、デメリットを私なりの考えで一覧にまとめました。

メリット
①業績が安定している公益セクター株
②英国ADRのため源泉徴収課税がかからない(ADR手数料はかかります。)
③人口増加国の米国事業を持っている
④高配当 、ほぼ連続増配銘柄

デメリット
①安定しているがゆえにキャピタルゲインを得にくい

ナショナル・グリッドの特徴として、英国の会社でありながら、米国でも事業をしている強みです。利益も、英国とイギリスで半々です。米国は今後も人口増加していく数少ない先進国、人口増加の恩寵を着実に受けながら今後も緩やかに成長していくと考えることが出来ます。

デメリットは、米国株高の現在、他の銘柄にたいして、キャピタルゲインが得難いというところです。私としては、BUY&HOLDの長期投資ですから、安定を優先しているので気にしていませんが。

NGG ナショナル・グリッド まとめ

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NGG ナショナル・グリッドは、イギリスに本社を置く会社で、送電、ガス供給事業というインフラ専門のお堅い事業を柱にしているのが、この企業の価値だ考えることができます。

イギリスでは、送電事業のみで、発電をしていないので東京電力のような問題は起きないのです(アメリカでは発電事業もしています。)。

安定した利回りを享受でき、現在5.79%の高配当株です。世界的な株高の影響により、ディフェンシブな公益セクター株は、下落傾向にありますが。逆張り的な発想で株価40$台で買い増ししていきたいと考えています。

自社株買いは、あまり多くないですが、ADR銘柄であるので、米国株のように外国源泉徴収税はかからないのもメリットです。

 

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